遺伝子検査では、まだあまりRNAは使われていない。

Uncategorized
この記事は約3分で読めます。

【この記事には広告(PR)が含まれていますが、自分の経験と調査に基づき真摯に書いています】

今、遺伝子検査キットはDNAを解読して検査結果を出しますが、DNA以外に、DNAの仲間で、RNAという大事なものが、体内でタンパク質(プロテイン)を作っています。RNAはDNAから作られる、複製とかコピーみたいなものです。

遺伝子はレシピ DNAはレシピの保存場所 RNAはレシピのプリントアウト

例えば、料理のレシピは、パソコンのハードディスクに保存してあります。料理を作るときに、レシピはプリントアウトされ、そして料理人がレシピを見ながら料理を作ります。材料をアシスタントが運んできます。

レシピは、遺伝子で、パソコンのハードディスクがDNAです。プリントアウトがRNA(mRNA)で、料理人が、リボゾームという細胞一部で、アシスタントは料理がタンパク質(プロテイン)と言っていいでしょう。

遺伝子は、DNAに保存されていて、タンパク質合成が必要な時に、遺伝子のDNAの情報をもとに、mRNA(RNAの一種 メッセンジャーRNA) 作り出し、リボゾームでmRNAの情報をもとに、tRNA(RNAの一種 トランスファーRNA) が運んできたアミノ酸をくっつけて、タンパク質を合成します。

DNAからRNA そしてたんぱく質が合成される。 Source: ENCYCLOPEDIA BRITANNICA

ゲノムのDNAはグーグルマップ。 RNAはトラフィック。

他の例でDNAとRNAの関係について、解説します。

簡単に言いますと、ゲノムのDNAは、体の地図のようなものです。地図は、大事です。どこに何があるか、記録してあるからです。地図を見れば、その場所でおおよその活動が行われているとわかりますように、ゲノムのDNAも、どこに何の遺伝子があるか記録されています。

RNAは、その地図の上、動く車のような物で、タンパク質(プロテイン)の生産に関係したり、実際に活動するものです。

メルボルンの市内のマップ。車の多いところは、赤い

グーグルマップを例に解説しますと、メルボルンの夜9時くらいの地図ですが、道路が緑で、赤い部分に車がたくさんいます。そこには、人も沢山いるでしょうし、活動が活発なわけです。

DNAも同じように、いつも全体的、まんべんなく活動しているわけではなく、ある場所、この場合は、遺伝子になるのですが、ある遺伝子の所だけ、活発に働いて、他はただそこにいるだけという事が多いです。RNAが多いという事は、その場所、そこの遺伝子が活発に活動しているという事です。

RNAの量を調べれば、その時、今現在、どんな状況で、どの遺伝子が活発かを調べられます。

例えば、肥満に関連している、遺伝子は60個くらいあると言われていますが、肥満の人の食後の血液のRNAを調べることによって、60個のうちの肥満関連DNAの何個が、実際に食後に活発になるか、わかります。活発になっていたDNAは、食後の血液になんらかの効果あるだろうと予想できます。

[aside]補足
RNAはDNAからつくられている [/aside]

個人的には、RNAのほうが、将来的に遺伝子検査をした場合に非常に重要になってくると思っています。血液中のRNAの量とタイプを調べると、実際には、どの遺伝子が、血液採取の時に、関係しているか、ピンポイントでわかるのです。それか、全く別のRNAが発見されて、今までは関係がないと思われていた遺伝子が、実は関係があったとかわかります。

時々、遺伝子検査の結果と、実際の体の状況が違うとか、正確でないとか言われますが、RNAの検査を加えることによって、将来検査の精度が上がることは間違いないでしょう。

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました