GeneLife genesis 2.0 の360項目の遺伝子をよく見てみた。ダイエットに関係する体脂肪率の遺伝子のIRS1
GeneLife genesis 2.0 の360項目の遺伝子のうち、体脂肪率の遺伝子は3種類あります。
IRS1,SPRY2とFTOです。
今回はIRS1を調べてみました。
IRS1はインスリン受容体基質-1と呼ばれていて、体の細胞に、糖分を取り込む際に必要なインスリンの働きに関する遺伝子で、もし、この遺伝子に異常がある場合には、糖尿病まではいきませんが、インスリンの働きが悪くなると言われております。このようなインスリンの働きが良くない状況が続きますと、最終的に2型糖尿病になる可能性が高くなります。(1)
最初は、IRS1の遺伝子のタイプが、検査結果になっていると思ったのですが、よく調べると、2011年のネイチャー ジェネティクスの論文に、体脂肪率に関する遺伝子、IRS1,SPRY2とFTOのことが書いてありまして、要約には、
Loos博士らは、36,626人を対象とした脂肪蓄積に関するゲノムワイド関連解析データのメタ解析を行った後、別の39,576人で追試を行い、解析結果を再現した。その結果、脂肪蓄積に関連する2つのゲノム領域が新たに同定された。そのうちの1つの領域においてIRS1遺伝子の近くに位置する遺伝的多型は、男性の低い体脂肪率、特に低い皮下脂肪率と関連していた。
低い脂肪蓄積と関連するIRS1遺伝子近傍の遺伝的多型は、これまでに2型糖尿病と冠動脈疾患の高いリスクに関連することが指摘されており、この点は注目に値する。Loosらは、IRS1遺伝子が2型糖尿病に関連するメカニズムが男性の皮下脂肪の蓄積能力を通じて作用している可能性があると考えている。(2)
要約しますと、この研究により、IRS1の遺伝子ではなく、その近くのDNAのパターンに体脂肪率に関連するエリアを見つけた。(補足、通常の場合、遺伝子やDNAは一本の線と思ってください)このエリアのDNAのパターンを解析をすることによって、どの遺伝子型の人は、低い体脂肪率になりやすいとか、なりにくいとかが分かりました。
もともと、この低い体脂肪率に関係するDNAのエリアは、2型糖尿病と冠動脈疾患の高いリスクに関連することも分かっているようなので、この場所のDNAを解析することは、非常に意味のあることと思います。
この研究では、SPRY2遺伝子の近くのDNAのエリアにも、体脂肪率に関連性を発見したと書いてあります。ただ、SPRY2自体は、組織の増殖を抑えるような働きをするようです。
FTO遺伝子は、この論文の前から、もともと肥満体系と関連しているとしてわかっているとも記載されています。
ということで、GeneLife genesis 2.0は、IRS1,SPRY2遺伝子自体を調べてるいるわけではなく、その近くのDNAのエリアを解読して、DNAのパターンを解析して、あなたの体脂肪率が低脂肪率型とか判断していると思われます。
FTOについては、後日調べてますが、あなたの体脂肪率が低脂肪率型とかでなくても、運動とかで十分補えると思いますので、心配はないと思いますが、人生100年時代、体が動きづらくなってきたときに、IRS1,SPRY2遺伝子タイプを知っていれば、食事を変える等、準備が可能になるかと思います。
GeneLife genesis 2.0は、ネイチャー ジェネティクスの論文に基づいて、これらの遺伝子を選んだと思われます。信憑性の高い検査結果につながると思います。
GeneLife genesis 2.0 はイルミナ社の遺伝子解析機を使いますが、価格から考えますと、遺伝子のみを解析するエクソーム解析で、ゲノム解析は行われていないと思います。
IRS1遺伝子は、GeneLife genesis 2.0 の検査する遺伝子項目の中に入っています、もし、興味がありましたら、ご覧ください。
参考文献:
(1)インスリン抵抗性を来す遺伝子異常、 糖尿病42巻2号(1999)
(2)脂肪蓄積に関連する遺伝的多型、 ネイチャー ジェネティクス


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