GeneLife genesis 2.0 の360項目の遺伝子をよく見てみた。ダイエットに関係する体脂肪率の遺伝子 SPRY2
GeneLife genesis 2.0 の360項目の遺伝子のうち、体脂肪率の遺伝子は3種類あります。本日は、三個目のSPRY2について、ご紹介いたします。

ゲノムワイド関連解析 (GWAS)で見つかった、2型糖尿病と高い関連性を持つ遺伝子たち。 FTO, SPRY2のほかにも、沢山ある。
まず、2型糖尿病と大変関連が高い 新たな遺伝子型がSPRY2の近所のDNA配列 (SNPsがあるエリア) で発見されたと、2010年の論文で発表されました。(1) SPRY2もFTOと同様にゲノムワイド関連解析(GWAS)で見つかりました。(2) また、体の脂肪の分布にも関連しています。(3) このSPRY2の近所のDNA配列部位がGA型、AA型の方は脂肪が蓄積されにくく、体脂肪率が上がりにくい傾向があると報告されています。(4) ちなみに、人種では、日本人を含む東アジア人全体に、高い関連性がありました。(5)
[aside]補足
”SPRY2の近所のDNA配列”という意味は、いわゆるSNPs(一個のDNAだけの突然変異)があるエリア。エリアといってもDNA配列の事です。SNPsがあるエリアのDNA自体は、SPRY2の遺伝子ではありません。SNPsのあるエリアのDNA配列自体の機能は分かっていないケースが多いと思います。理由は、まだわからないが2型糖尿病と、ある遺伝子タイプ (SPRY2の近所のDNA配列のなかのSNPsによって遺伝子タイプが決まる)に高い関連性ある言う意味です。 [/aside]
遺伝子のSPRY2は、皮膚のコラーゲン繊維やヒアルロン酸を作る線維芽細胞の働きを抑えたり、また、インスリンの抑えたりする役割があることが、マウスを使った実験でわかっています。それから、脂肪組織の分解の調節に関与していると言われています。(4)いろいろなデータをまとめますと、基本的に、細胞の成長の制御に関与している遺伝子です。.
まとめますと、遺伝子のSPRY2とSPRY2の近所のDNA配列の両方に、2型糖尿病と体脂肪に強い関連性があるのが、数々の論文から分かります。FTO、IRS1と共に、SPRY2の遺伝子タイプを知ることも、ダイエットや生活習慣病の管理や予防に役立つと言えるでしょう。
余談ですが、私自身、つい最近発見された遺伝子たちが、遺伝子検査キットに使われているに驚いています。ゲノム解析の現場で働いているので、分りますが、遺伝子発見から商品化までに、そんなに時間が経っていないので、遺伝子検査キット開発会社の開発力には驚かされます。
もし遺伝子検査キットに興味がありましたら、こちらをご覧ください。今回ご紹介いたしましたSPRY2もGeneLife genesis 2.0 のチェックできる遺伝子の一覧に含まれています。
参考文献:
(2) 糖代謝異常の罹患体質、J-STAGEトップ、日本内科学会雑誌、105 巻 (2016) 3 号
(3) Five Years of GWAS Discovery, AJHG, Volume 90, Issue 1, 13 January 2012, Pages 7-24
(4) 遺伝子図鑑、Genesis 社


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