遺伝子検査キットの基本 SNPs(スニップス)とは?
どの遺伝子検査キットでも、検査の元になる部分は、一緒です。あなたのDNAが解析された後、基本的にSNPs(スニップス)というのを元に検査結果が出ます。SNPsとは、遺伝子の突然変異した部分です。下のイラストをご覧ください。太り易さの遺伝子に例えて説明します。
SNPsとは
出典:Slideshare
くねくねとした紫、青、または黄色のひものようなイラストの部分が、遺伝子とします。DNAはA,T,C,Gで表されます。
紫の人は、太りやすさが、普通だとします。赤い矢印の所がSNPの場所ですが、紫の人は、Aです。痩せ型の青の人は、Gです。太りやすい黄色の人は、Tです。太りやすい遺伝子の中の、この一か所のDNAの違いがSNPs(スニップス)と言われています。
じゃ、どうして、太りやすさが、普通の人はA, 痩せ型の人はG。太りやすい人は、T、なんですかということですが、これらは、沢山の人の遺伝子もしくはDNA解析の結果と、その人たちの、太りやすさの関連性をもとにだされた結果です。もう一度言いますが、太りやすい人たちの場合、太りやすい遺伝子の一か所が、Tである場合が多く、しかし、太りやすさが、普通の人はAである場合が多かったということです。
このようにして、それぞれの遺伝子のSNPsをもとに、あなたの遺伝子をタイプ分けをしています。
これが、遺伝子検査の結果の元の情報になります。
SNPsは突然変異だと書きましたが、体の遺伝子全体でも、突然変異が起こる場所は、そんなにあるわけではないので、ご心配なく。ふつうは、突然変異は起きません。起きても、DNAを修復する機能を、みんな持ってますので、大丈夫です。仮に、突然変異が生命の為に、重要な遺伝子に起きてしまった場合は、死んでしまいますか、赤ちゃんとして産まれてこれません。SNPsは突然変異なのですが、体には深刻な影響を及ぼさないような突然変異の場合が多いです。たいていの場合は、生まれたときには、SNPsは誰もが持っていて、成長とともにSNPsが増えるということは、人間の場合はありえないかと思います。次のイラストは、赤ちゃんが、お父さんかお母さんから、半分づつSNPsを遺伝する様子が描かれています。
赤ちゃんがお父さんかお母さんからSNPsを遺伝する場合
出典:NETERA
ただ、例外があるとすると、がん細胞の場合かと思います。がんの場合は、人間の遺伝子の命令を無視して、勝手に増殖します。その過程で、がん細胞内で、突然変異がどんどん起きて、抗がん剤が効かなくなるということがあります。
最後に、遺伝子検査キットによって200から300の遺伝子を一気に調べるものもあると思いますが、遺伝子解析は、キットの値段等を考えますと、マイクロアレイというチップが使われていると思います。イラストにも書いてありますが、一気に1万から2万個の遺伝子を解析することも可能です。イラストの中に、緑や黄色の点がたくさんあると思いますが、あれらが、典型的なマイクロアレイチップのDNAの解析結果で、例えばですが、緑は遺伝子がある、黒い場合は、遺伝子がないという事となります。どうして、色が出るんですかということですが、すごく簡単に解説しますと、遺伝子解析の準備の過程で、遺伝子に蛍光の塗料をくっつける作業をします、なので、遺伝子がある場合は、緑に光ったりして、遺伝子の有無を表すことができます。

マイクロアレイチップの例。イラストはSlideshareより
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